
ギターが上手くなるには、練習時間を増やす前に「自分は何ができていないのか」をはっきりさせることが一番の近道です。
「毎日弾いているのに上達している気がしない」という場合、練習量よりも練習の中身がずれていることがほとんどです。
この記事では、つまずきの症状から原因を探せる診断表、症状別の直し方、忙しい大人でも続けやすい1日15分・30分の練習メニュー、そして独学を続けるか習うかの判断基準までをまとめました。
【結論】ギターが上手くなる人は「特定→分割→録音」を繰り返している
ギターの上達は、次の3ステップの繰り返しで進みます。
- 特定する:弾けない箇所を「曲全体」ではなく「2小節」「コード2つの切り替え」まで絞る
- 分割して練習する:絞った箇所だけを、ゆっくりしたテンポから繰り返す
- 録音して確認する:スマホで録って聴き返し、できたかどうかを耳で判断する
上達が早い人は才能よりも、この「弾けない箇所を見つけて潰す」作業を毎日少しずつ続けています。逆に、毎回曲の頭から通して弾くだけの練習は、できる部分ばかり繰り返すことになり、時間のわりに伸びにくくなります。
まずは診断:あなたのギターが上手くならない原因はどれ?
当てはまる症状を探し、右の列の練習から始めてください。
| 症状 | 考えられる主な原因 | まず試す練習 |
|---|---|---|
| 指が痛くて長く弾けない | 押さえる力が強すぎる/弦高が高い | 力を抜いて鳴る最小の力を探す練習、楽器店で弦高調整 |
| 音がビビる・こもる | 押さえる位置がフレットから遠い/指が隣の弦に触れている | 1弦ずつ鳴らして確認する練習 |
| コードチェンジが間に合わない | 指を毎回1本ずつ置いている | 音を出さずに左手の形だけ移動する練習 |
| Fコードが鳴らない | 人差し指の当て方と角度 | 人差し指だけでセーハして1弦ずつ鳴らす練習 |
| リズムがよれる | 右手が止まる/拍を感じていない | 空ピッキングを含めた一定のストローク+メトロノーム |
| 曲を最後まで通せない | 苦手箇所で毎回止まっている | 苦手な2小節だけを切り出して反復 |
| 何を練習すればいいか分からない | 目標曲と期限がない | 「3か月後にこの曲のサビ」など小さな目標を決める |
ギターが上手くなるための7つの練習原則
1. 毎日10〜15分でも触る
週末にまとめて1時間弾くより、毎日10〜15分触るほうが指の感覚が途切れません。
島村楽器の店舗ブログでも、続けられる人の特徴として毎日短時間でも弾く時間を確保していることが挙げられています。
ギターをケースにしまわず、スタンドに立てて手の届く場所に置くだけでも触る回数は増えます。
2. 弾けない箇所だけを切り出す
曲を通しで弾くのは、仕上げの段階で十分です。普段の練習では、止まってしまう2小節やコードの切り替え1か所だけを取り出して繰り返します。
3. ゆっくりから始めて、テンポは少しずつ上げる
速く弾こうとしてミスを繰り返すと、ミスした動きのほうが手に残ります。メトロノーム(無料アプリで十分)を使い、確実に弾けるテンポから始めて、安定したら少しずつ上げていきます。
4. スマホで録音して聴き返す
弾いている最中は、自分の音を客観的に聴けません。録音すると、リズムのよれや音の途切れに気づきやすくなります。同じフレーズを1週間おきに録っておくと、上達を自分で確認できるので、続ける動機にもなります。
5. 毎回チューニングする
音程がずれたまま練習すると、正しく押さえていても変な音に聞こえ、「自分は下手だ」と誤解しやすくなります。クリップ式のチューナーやアプリで、弾き始める前に必ず合わせましょう。
6. 弾きたい曲を目標にしつつ、難易度は選ぶ
好きな曲は一番の動機になります。ただし最初から速弾きや難しいコードが多い曲を選ぶと挫折しやすいため、コード数が少ない曲や、サビだけ・イントロだけなど部分的な目標から始めるのがおすすめです。
7. 力を抜く
初心者の多くは必要以上の力で弦を押さえています。力みは指の痛み、疲れ、コードチェンジの遅れにつながります。音が鳴る最小限の力を探す意識を持つだけで、弾きやすさが変わります。
ギター上達つまずき別の直し方
指が痛い・音がビビる
弦を押さえる位置は、フレット(金属の棒)のすぐ手前が基本です。フレットから遠い位置を押さえると、強い力が必要になり、音もビビりやすくなります。
指の痛みが強い場合は、ギター自体の弦高(弦と指板の距離)が高すぎることもあります。楽器店で調整してもらうと弾きやすくなる場合があるので、一度相談してみてください。
コードチェンジが間に合わない
コードを変えるたびに指を1本ずつ置いていると、どうしても間に合いません。コードの形をまとめて移動させる練習をします。
練習方法
- CとGなど2つのコードを選ぶ
- 音は鳴らさず、左手の形だけを4拍ごとに切り替える
- 慣れたら右手でストロークを加え、メトロノームに合わせる
コードチェンジだけを練習する時間を曲とは別に取る方法は、島村楽器の講師ブログでも紹介されています。
Fコード(セーハ)が鳴らない
Fコードは多くの初心者が止まるポイントです。
いきなり全部の指で押さえず、人差し指1本で全弦を押さえて、1弦ずつ鳴るか確かめるところから始めます。人差し指を少し外側(親指側)に倒し、骨の硬い部分で弦を押さえると鳴りやすくなります。
リズムがよれる・ストロークが乱れる
右手を上下に一定に振り続け、音を出さない拍も空振りで振り続けるのが基本です。ダウンとアップを交互に保つことでリズムが安定し、この動きは弾き語りやカッティングの土台にもなります。
曲を最後まで通せない
通しで弾いて止まる箇所に印をつけ、その箇所だけを切り出して練習します。苦手箇所が弾けるようになったら、その前後の2小節を足してつなげる、という順に広げていきます。
時間別のギター練習メニュー
| 時間 | メニュー | ポイント |
|---|---|---|
| 15分(平日) | チューニング1分 → 苦手箇所の反復10分 → 好きな曲を1回4分 | 苦手箇所の反復を中心にする |
| 30分(平日) | チューニング1分 → 基礎(コードチェンジ・ストローク)8分 → 苦手箇所12分 → 曲の通し5分 → 録音4分 | 最後に録音して記録を残す |
| 週末 | 平日のメニュー+1週間前の録音と聴き比べ、次の1週間の苦手箇所を決める | 練習の振り返りと計画に時間を使う |
時間は目安です。疲れている日は、ギターを持って1曲弾くだけでも構いません。触らない日を作らないことを優先してください。
段階別のギター上達ロードマップ
上達のペースは練習頻度や目標によって大きく変わります。下の期間はあくまで目安として、自分の現在地を確かめるために使ってください。
| 段階 | 目標 | 自分で確認する方法 |
|---|---|---|
| 始めて〜3か月 | 基本のコード(C・G・Am・Emなど)を押さえ、ゆっくりした曲をコードで弾く | 録音して、各コードの音が途切れずに鳴っているか |
| 3〜6か月 | Fコードを含むコード進行を、テンポを保ったまま切り替える | メトロノームに合わせて1曲通せるか |
| 6か月〜1年 | 弾き語りやバンドスコアの簡単なフレーズを弾く | 歌いながら、または原曲に合わせてリズムが崩れないか |
| 1年以上 | 好きな曲をコピーし、苦手なテクニックを自分で特定して練習できる | 新しい曲を自分で練習計画まで立てられるか |
島村楽器のブログでは、ギターを買ってから3か月前後は上達を感じやすい一方で、挫折もしやすい時期だと説明されています。
この時期に「指が痛い」「コードが鳴らない」で止まる人が多いので、診断表を使って原因を一つずつ潰していきましょう。
ギターが独学で上手くなる人・習ったほうが早い人
独学でも上手くなる人はたくさんいます。一方で、次の表の右側に当てはまる項目が多い場合は、一度レッスンを受けてみると遠回りを減らせる可能性があります。
| 独学が向いている人 | 習ったほうが早い可能性がある人 |
|---|---|
| 自分で練習計画を立てて続けられる | 何を練習すればいいか毎回迷う |
| 録音を聴いて自分の弱点に気づける | 録音を聴いても何が悪いのか分からない |
| 動画や教本で疑問を解決できている | 同じところで1か月以上止まっている |
| 費用をかけずに続けたい | 一人だと練習が続かない、期限や予定があると頑張れる |
独学の最大の弱点は、フォームや押さえ方の癖に自分で気づきにくいことです。癖は時間が経つほど直しにくくなるため、伸び悩みを感じたら、体験レッスンで一度だけでもプロに見てもらうのは有効な選択肢です。
レッスンを使うなら:大人がギター教室を選ぶ5つの基準
- 予約の自由度:仕事の予定が読めない大人は、固定曜日制より自由予約制のほうが続けやすい
- マンツーマンかどうか:自分のつまずきを直接見てもらいたいならマンツーマン
- 講師との相性と変更のしやすさ:講師の指名や変更ができるか
- 通いやすさ:自宅や職場から通える場所に教室・スタジオがあるか
- 料金体系:入会金、月謝、回数、楽器レンタルの有無を合計で比べる
大人の初心者が体験レッスンを受けやすい教室の例
料金・キャンペーン・開講エリアは変わるため、申込前に必ず公式サイトで確認してください。
| 教室 | 特徴 | 予約・通い方 | 料金 |
|---|---|---|---|
| シアーミュージュック
|
全国展開。初心者から経験者まで対応するマンツーマンレッスン | WEB予約で好きな時間に予約 | 【要記入:公式料金】 |
| 大人の初心者向けで、現役ミュージシャンが講師 | 月1回から、自由予約制。入会金0円 | 【要記入:公式料金】 | |
| 椿音楽教室
|
関東・関西に多数のスタジオ。マンツーマン指導、クラシックにも強い | 通いやすいスタジオを選べる | 【要記入:公式料金・入会キャンペーン】 |
| Beeミュージックスクール
|
東京都内(新宿・渋谷・池袋・赤羽)。講師の指名・途中変更が可能 | フレキシブルタイムで曜日・時間を自由に決められる | 【要記入:公式料金】 |
| EYS音楽教室 |
楽器プレゼントの制度あり。複数楽器の受講も可能 | 全国の主要都市にスタジオ | 【要記入:公式料金・プレゼント条件】 |
いま独学で伸び悩んでいるなら、まずは体験レッスンで「自分のどこを直せばいいか」を一度見てもらうのがおすすめです。
料金や講師の雰囲気まで詳しく比べたい方は、大人ギター教室の料金や大人ギター教室おすすめをご覧ください。体験の前に、体験レッスンで確認すべきポイントも読んでおくと安心です。
まとめ:ギター上達に必要な今日からやることは3つ
- 診断表で、自分の症状を1つ選ぶ
- その練習を、1日15分のメニューに組み込む
- 今日の演奏を録音して、1週間後に聴き比べる
1か月続けても同じところで止まっている場合は、練習方法か押さえ方そのものに原因があるかもしれません。そのときは体験レッスンで一度プロに見てもらい、独学に戻るか習うかを判断するのも一つの方法です。
ギターが上手くなるには?でよくある質問
Q1. 毎日どれくらい練習すれば上手くなりますか?
時間の長さより、毎日触ることのほうが大切です。10〜15分でも毎日続け、そのうち半分以上を苦手箇所の反復に使うと、短い時間でも上達を感じやすくなります。
Q2. 大人から始めても上手くなれますか?
年齢よりも、練習の中身と続け方の影響が大きいです。大人は練習時間が限られる分、苦手箇所を絞って練習する、録音で確認するなど、効率を意識すると進めやすくなります。
Q3. 指の痛みはいつまで続きますか?
個人差が大きく、一概には言えません。押さえる力が強すぎないか、弦高が高すぎないかを確認しましょう。痛みが強いときは無理をせず、休みを挟みながら続けてください。
Q4. アコギとエレキ、どちらが上手くなりやすいですか?
一般的に、エレキギターは弦が細く押さえやすいため、指の負担は軽めです。ただし上達のしやすさは、弾きたい曲のジャンルに合ったギターを選んで、続けられるかどうかで決まります。
Q5. 楽譜が読めなくても上手くなれますか?
なれます。ギターはTAB譜(弦とフレットの位置を数字で示した譜面)やコードダイアグラムで練習できるため、五線譜が読めなくても始められます。
Q6. 練習しているのに上達を感じないときはどうすればいいですか?
1週間前の録音と今日の録音を聴き比べてください。変化が分かれば練習は進んでいます。変化がない場合は、練習している箇所が広すぎるか、押さえ方やフォームに原因がある可能性があります。
Q7. 独学とギター教室、どちらが早く上手くなりますか?
自分で弱点を見つけて練習を組み立てられる人は独学でも伸びます。同じところで長く止まっている、何を練習すればいいか分からない場合は、レッスンで癖を指摘してもらうほうが早いことがあります。
Q8. 体験レッスンでは何を確認すればいいですか?
自分の弾き方の課題を具体的に指摘してもらえるか、講師との相性、予約の取りやすさ、入会金・月謝を含めた総額の4点を確認しましょう。
【参考URL】